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“定年前後の『やってはいけない』”を読んだ感想とセミリタブログの意義

青春新書刊行の、“定年前後の『やってはいけない』を読んでみた。
著者は、ソニーの取締役まで務めた、いってみればエリートで、役員定年の70歳でソニーを退職、83歳になる現在でも、プロ経営幹部の派遣・紹介会社を経営している。彼の経験、特に人材紹介業での定年後の再就職斡旋を通じて得た知識をもとに、どう働くべきかをまとめている。

著書によると、定年前後のやってはいけない事というのは、

ま、確かにそうだと思う。セミリタイア寸前の自分にとっては、会社の雇用延長制度を利用することなんて考えもしなかった。

でもだ、これらは結局彼の会社の事業活動の一環なのでは?とうがった見方をしてしまった。おそらく彼の会社は、(本来は経営陣のみを対象にしたかったかもしれないが)、大企業からの部長以上クラスの肩たたきされるような人材を引き受け、転職させるということを生業にしているのだろう。なるべく多くの人材を引き受け、短期間で売りさばく(在庫をへらす)。すなわち製造業の論理と変わらないのではないか? そう考えて読み進めると何となく営業活動に見えてしまうところもある。自分が経営陣と思っている人が定年前に読むべき本かな?

共感できたのは、人間は社会とつながって、役にたっているということで幸せを感じられるということ。著者はそれを体現している。著者と同年代の自分の父親も介護が必要な体になっても仕事を続けようと机に向かっている。痛々しく、自分の考えとは相いれないところもあるが、その点は尊敬できる。自分も自分のスタイルでそうありたいとは思う。
セミリタブログに参加している人も、雇われる生き方はやめても、ブログで緩くつながろうとしている。結果的に、自虐キャラを装っているひとでも、他人のために役に立っていると思う。少なくとも自分は色々参考にさせてもらっているところがある。

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