本日、東京都の新規感染確認者数が300を超えました。
検査数が増えたから、若年層が多いからという要素もありますが、年代別の感染者数を見ていくと、70代以上の新規感染者数が激増しており、3月下旬を上回っています。これに伴い、重症者数も3月下旬並みまで上がってきました。このまま無策であれば、4月某日以上の恐ろしい状況になるのではないかと危惧しています。
70代の感染者が3月末の水準まで増加
下のグラフは、40代以上の年代別新規確認感染者数の傾向を示しています。40代以上としたのは、既往症を持つ率が高くなることと、免疫力も年代が上がるにつれて落ちてくるからです。
特に70代以上に関しては、重症化率が高い事や、新宿等の夜の街関連の属性とは違うため、本質的な状況を把握するのにも適していると思います。
データからわかるとおり、残念ながら70代以上の感染者は、3月下旬を超えて一日あたり10人に到達してしまいました。これに伴い、一時期5人迄減少していた重症者も21人(今日現在)迄増えています。これは3月下旬のレベルをはるかに超えてしまいました。
感染再拡大の原因は“感染収束システム”が破綻していたから
この現状を、第2波が来たととらえている人もいるようですが、自分は、第一波を収束させるシステムが破綻していたためととらえています。小さな波を繰り返し収束させるはずが、大きな波になってしまったのではないかと思います。(第2というのは、来日渡航者の緩和で別途やってくるととらえています。)
一番の要因は、“接待を伴う飲食店”の営業自粛解除が早すぎたことではないでしょうか?
“たられば”になりますが、自粛解除を遅らせつつ、営業していた店も多い歌舞伎町等を積極検査していれば、今のように高齢者迄感染が拡大する事もなかったかと思いますし、これらの店も通常営業に戻るのも早まったのではと考えています。
経済を回すというが、、、
経済を回すといいますが、“接待を伴う飲食店”の営業自粛を継続していた場合と、今の状況を考え、どちらの方が経済に対するインパクトが大きかったのかはなはだ疑問です。
自分は会社を退職してから、“接待を伴う飲食店”には1度もいっていませんが、さらにここ半年は外食もしていません。もちろん、好きだった晩杯屋にも、、、自分の場合極端かもしれませんが、普通の飲食店に対するインパクトの方が大きいような気がします。
また、“接待を伴う飲食店”がGDPに与える影響なども試算して欲しいなと思っています。
一律にこの業態の自粛を続けると“経済”というよりは、“政財界”関連への影響が大きいため解除したのではと邪推してしまいます。
8月は暗黒の月になると思われる
ワクチンはともかく、治療薬としては、
- ウイルスの増殖を抑制するもの
- 炎症を緩和するもの
等、少しずつわかってきますが、特効薬的なものは期待できません。
療養施設等の整備も進んでいるようですが、重症者の病床数が増えているわけではありません。
高齢者の感染者数増加カーブより、タイムラグをおいて立ち上がる重症者数、死者数を考えると、8月は暗黒の月になると予想しています。
自分は持病があることもあり、もう半年近く、旅行、スポーツジム、外食すべて自粛しています。これらの自粛はそれほど苦にはならなくなってきましたが、田舎にいる高齢の親の感染リスクと自分が見舞いに行けない事が、現在の一番の気がかりです。