セミリタイア生活に入って、必要以上にいろいろ節約しなければならないとか考えすぎていたところがあり、少し心の余裕を失っていた。
昨年亡くなられた吉本晴彦氏の教えを今一度思い出してみたいと思った。
吉本晴彦氏と大日本ドケチ教
吉本晴彦氏は、大阪丸ビルのオーナーであったと同時にケチの大切さをテレビや書籍で説かれた方だ。自分もテレビ等で何度か拝見した事がある。
その吉本氏がユーモア精神を持って設立したのが“大日本ドケチ教”。宗教法人ではなく、ケチの勧めを説くために設立した“なんちゃって宗教”だ。
その頃は、セミリタイア節約生活など考えていなかったが、今一度勉強してみたいなと思った。
大日本ドケチ教の教え
色々ネットで調べたところ、教義、教典、お経は下記のようになるらしい。
教義
お金や物や価値ある全てのものを大切にする心を養う
教典
- ケチの目的を持つ
- いっさいの見栄を捨てる
- 生き金(必要なお金)を使い、死に金(ムダ金)を使わない
- 他人に迷惑をかけない
- 常にユーモアの精神を持つ
お経
勿体ない、勿体ない
先日考えたもこもこソリューションは、この精神にある程度は合致しているのではないかと考えている。
確かに、見栄を気にしていないし、独りでいるときだけのソリューションなので、相方には迷惑をかけていないなどなど。
ただ、最近は他のブロガーさんの節約のすごさに圧倒されていて、ドケチ教の本当の意義にそぐわない事も考えていた。
心に残っている言葉
もうかなり前になるが、(自分の記憶が確かならば)、テレビに吉本氏が出演なされていたおり、心に残る言葉があった。
ケチ道を説きに大阪から東京へ来られたのだが、新幹線のグリーン車を使われたという。
キャスターだっただろうか?
「グリーン車は勿体ないのではないですか?」
との質問に、当時、すでにご高齢にも関わらず多忙を極めていた吉本氏が
「これは命(健康)に係わる事だからグリーン車を使う事は勿体なくない」
みたいな事をおっしゃっていた。
つまり、厳しいスケジュールの中、体調を維持できるのであれば、グリーン車の料金は生き金であるという事だ。
この言葉、正確ではないが今でも心に残っている。
“価値あるもの”を大切にする
人それぞれ、資産、価値観、年齢など違っている。また置かれた状況によっても大切な事は違ってくる。
先のグリーン車の例でいえば、多忙でなく体調を損なう恐れがなければ、グリーン車は勿体ない。だから基本普通席を使う。
ただし、一度、新幹線のグランクラスを体験してみたいなという価値(自分にはないが)をもっている人が、追加料金を払うのであれば、それは生き金になるだろう。
また、とにかく暖房費をケチるために、何が何でも暖房を使わないといったら、金は節約できるが、健康や楽しむための活動といった価値あるものを損なってしまう。
こういった考え方が必要だと感じた。
これからは、ドケチ教の教えに沿い、自分なりの“価値あるもの”を大切にしながら節約していこうと思います。
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