国民年金の免除申請について考える

 

こんにちは Sugazeeです。

セミリタイア生活を開始する時、国民年金を納付するか免除申請するかの2択は悩みどころです。(もちろん免除申請無しで払わないという選択肢はなしとして)

それぞれの、年金見込み額、資産状況、家族状況、年齢により、判断は違ってくると思います。

払える能力があるのに免除申請する動機とメリットについて考察してみました。

 

  • 公的年金受給時に税金や健康保険料の負担を減らしたい

将来、年金収入からの非課税要件に照らし合わせて、受給額を調整するためという動機です。

アラフィフ世代だと、早期退職により加入期間が短いとは言え、民間の確定給付企業年金や公務員の職域加算(現在は年金払い退職給付)がある方は、年金額が非課税要件より多い事が推定されます。

例えば、非課税枠以下に抑えるために、繰り上げ給付を含めて調整のために免除申請するというケースがあるようです。(結構多いですね)

これが一番リーズナブルな動機であり、自分も異論はありません。

但し、配偶者がいて、自分より長生きする確率が高く、見込み年金額(現役の時の収入)も少ないという場合は注意が必要かと思います。(例えば、年下の専業主婦が配偶者)

配偶者の年金支払いも免除する事になると思いますので、自身が亡くなった時の配偶者の年金収入にも影響があるかと思われます。

  • 払い損になるので、運用した方がいいという動機

前にも書いていますが、ざっくり書くと国民年金納付は、年約20万円x40年で約800万円に対し、納付による年金額支払いは年39万円。20年強で元が取れる計算です。(付加年金や全納のメリット等無視)

つまり、損益分岐点(年齢)は85歳強となり、払い損ではないかという動機です。

特に男性は平均寿命/平均余命と照らし合わせて損益分岐点が高くなります。

しかし、元々年金は、長生きリスクの為の保険なので、85歳が損益分岐点であれば有利と考えるべきかと思います。

民間のトンチン保険の損益分岐点は、男性でも90歳程度であり、女性はもっと高くなります。

さらに、国民年金は2年前納や付加年金に加入する事により、損益分岐点となる年齢を下げられたり、インフレの場合でも給付がある程度調整されたりします。

若くして、フリーランス的なセミリタイア生活を選択した方は、よほど資産運用の自信がない限り、入っていた方がいいのではないかと考えています。(実際、30代のセミリタブロガー多のくの方は入っているようですね。)

資産運用がうまくて資産を増やしても、若くして亡くなってしまったら、せっかく蓄えた資産を使えないという点では同じ事のような気がしますしね。

支給開始年齢を遅らせる事により、(国負担分・個人負担分含めた)損益分岐点が上がる可能性もありますが、自己負担分のみで考えた場合は、損益分岐点を大きくは変更できないのではないかと感じます。(と信じたい)

 

  • 国、年金制度が信用できない

国、年金制度が信用できないという理由で免除申請。

私も、年金制度は信用していませんが“全く”というわけではありません。

100%信用できないというのであれば、免除申請で1/2(平成21年までは1/3)給付されるという事すら信用できないわけであり、本末顚倒になってしまいます。

結論的な事を言わない国にはちょっと不信感はありますが、よほど自分の能力に自信を持っている方でなければ、いい動機だとは思いません。

 

余談になりますが、保険料を払っている側のメリットが少ないという点については、なんだかなという気はします。

また、健康保険料には、生活住居等の固定資産税に応じた資産割等(自治体にもよる)が適用される等、不条理と感じる事は自分にはあります。(あと、酒の酒税・消費税2重課税なども 😥 )

 

自分は払う事に

今年の5月に付加年金含め2年前納しました。

①の税・保険料負担に関しては、企業年金もあるので、月々の負担は小さい訳ではありません。

②に関しても①の税・保険料負担を考えると、損益分岐点(年齢)は上がります。

③に関してですが、少なくとも自分の資産運用能力よりも国の制度を信用しています。また、大多数である納付側に、あまり不利益な事はできないのではとも思っています。

 

総じていえば非合理的で誤った選択と言えるかもしれません。

しかし、歳を取ったら(遅くとも70歳過ぎたら)なるべく大多数側(払っていた側)についていたいなと考えている事と、労働とか資産取り崩しとかで生活費を捻出したくないという事でこういう選択をしました。

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投稿者: 楽庵

白け世代とバブル世代に挟まれた新人類世代の1人です。 2018年に定年を待ちきれず、サラリーマン生活に終止符を打ち隠居生活を始めました。 東京の片隅でのんびりと生活しています。