GOTOトラベルに関するデータの危うさ

予め、、、、GOTOトラベルと感染拡大の因果関係は自分にはわかりません。また、GOTOトラベルを継続するべきと主張する人を非難する意図もありません。自分自身も、自分の環境が許せば利用したはずです。その上で感じた話です

 

先日、菅首相は、「GOTOトラベルの利用者は延べ4000万人、その中で現時点での感染者数は約180人だ」と述べました。

 

数値だけをそのままみれば4000万人にたいして180人だから、全然問題ないという印象を受けます。でも、天邪鬼な自分は、なぜそのようなわかりにくい数字を出すのかと疑問に思い逆に不安に思ってしまいました。

 

まず、「延べ4000万人」。「延べ」のカウント条件がわからないという事です。実際の利用者数が予測できないということ、例えば、同じ一回の旅行でも3泊すれば3人にカウントするのか?ホテルと列車を利用した場合2人とカウントするのか?などなどよくわからない事が多いです。

 

180人の「感染者数」というのも、厳密にいえば違います。数値は利用者のうち感染を「確認できた数」の総数であって、全員調べた訳ではありません。発症者が「GOTO利用した」と必ず申告しているのかも疑問です。

 

しかし、一番怖いのは、無症状感染者で、これは濃厚接触者でない限り、検査もしないし首相のいう180人にはカウントされないでしょう。GOTOの利用者は、悪意もなく、モラルを持ち合わせている人が大部分だと思います。体調が悪いにも関わらず、旅行には出かけない。しかし、逆に、多くの体調が良い人、特に健康で若ければ、感染していても無症状の場合が多く、「感染者数」には含まれない。

 

悪いことに無症状感染者は感染させる力は持ち合わせています。旅行から戻ってきて、無感染者が感染を広げ、2次3次的に、発症する人、重症リスクの高い人々に感染させることは十分に考えられます。その場合、感染確認にタイムラグが発生する事も考えなければなりません

 

結論として、こんなあやふやなデータで「GOTOが感染拡大の原因ではない!」とは断定できないと自分は思っています。

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投稿者: 楽庵

白け世代とバブル世代に挟まれた新人類世代の1人です。 2018年に定年を待ちきれず、サラリーマン生活に終止符を打ち隠居生活を始めました。 東京の片隅でのんびりと生活しています。